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相談支援宮崎大会

九州地区障がい者相談支援事業合同研修会 宮崎大会

 9人の相談員全員での参加。

 2日間にわたって学び多き時間となりました。

 全5部のプログラムについて、あみだくじで当選(!?)した5人が各プログラムの報告をします(^^)

 


 

【第1部】 中西 菜那

 

 九州地区障がい者相談支援事業合同研修会の第一部研修に参加し、特に印象に残った点が二つありました。

一つ目は、担当者会議における本人参加率が78%であるという点です。高い割合に驚いた一方で、日頃の支援を振り返ると、児童や重度障がいのある方の場合、本人不在で家族のみが参加する担当者会議が多い現状を改めて実感しました。本人参加が難しいケースもあるが、本人の思いや意思をどのように反映していくかを意識し、会議の内容や進め方、本人が参加しやすい配慮について関係機関と連携しながら工夫していきたいと感じました。

 二つ目は、支援を必要とする方が年々増加している一方で、相談支援専門員の人員不足や平均年齢の高さが指摘されていた点です。支援ニーズの拡大に対し、担い手の確保や育成が追いついていない現状に課題を感じました。今後は人材育成の視点を持ち、若手の相談支援専門員として、これからの相談支援を支える担い手の一人であるという意識を持って取り組んでいきたいです。

 


 

【第2部】 倉光 高潔

 

「相談支援の過去・現在・未来をつなぐ」(田畑寿明氏:Social work らぼ 代表)のお話を聞いて

 

映画「ゴジラ」で核を使わないで倒すにはという困難な課題に対し、安全かつ有効な解決方法を導き出すまでの関係者の苦闘を例に、必死に多職種の人知を集め古今のあらゆる方法の検討を尽くして模索した経過になぞらえ、まさに様々な困難にぶつかる相談支援の実践にだぶらせて語りを始められた。

 田畑氏は、措置時代の1978年に通所授産施設に入職されて後、障がい福祉に携わってきた48年間にわたる人生を振り返られ、その中での社会の変化として、1979年に養護学校義務化、1981年国際障害者年、1994年子どもの権利条約、2000年に社会福祉法、2003年に支援費制度、障害者自立支援法、一般財源化、すべての人に障害福祉サービス利用計画の義務化、障害者総合支援法、2014年に障害者権利条約へと、制度が目まぐるしく変遷を重ね、まさに障がい福祉の大変革の渦中に立ち会ってこられた。

1990年から圏域の地域療育拠点事業のコーディネーターを務められ、福祉と言えば=「施設福祉」が当たり前の地域にあって、施設から飛び出し、孤立無援状態の中で、地域で困難を抱えたケースを見つけ、寄り添い、関係する様々な機関や関係者に果敢に働きかけていくことで、そのケースの問題解決だけでなく、地域の協力者を少しずつ拡大させていく取り組みを続けられました。

地域の相談支援が何も無い時代から現在の障がい福祉制度における相談支援の形成に至る流れと田畑氏ご自身の取り組みの歴史とが重なりあい、田畑氏のような先駆者の血と汗と泥にまみれたご活躍によって現在の福祉制度の展開につながったのだと深く感銘を受けました。

氏は、“施設”から“地域”へ、障害者権利条約と子ども権利条約が大きな転換点となり、その後の制度の柱となっていることを説明され、その中にあって、地域福祉の中心を担う相談支援の役割の重要度を強調され、共生社会の具現化を担う存在としての大きなやりがいを語られました。

その中で、障がい者もお年寄りも子どもも一人の人間として社会の一員として分け隔てなく受け入れ支えあえる社会が理想であり、地域社会で支えあう活動を展開するShare金沢の実践を例に「ごちゃ(まぜ)・つな(がり)」福祉が理想と表現されました。

氏は、相談支援とは、個別支援レベルにおいては、「自分が希望する生活の言語化」=サービス等利用計画であり「宝探し」。相談員は、かかりつけ医、顧問弁護士、旅行添乗員のごとく、困りごとがあっても相談員が居れば安心と思われるような立場であるとのお話し。

また、「共生社会」を目指す地域づくりの大切さを何度も繰り返し強調されました。

そのためには、質の高い相談支援(スキル・システム・マンパワー)、さらにコンセプチュアルスキル(概念化や総合判断力に基づく全体最適化や効果的な意思決定等)を目指すことが求められるとのこと。

後半、相談支援に生かしてきた先人の数々の名言をあげて、氏の苦闘の実践の中で氏ご自身の指針となった言葉を紹介されました。有名な糸賀一雄先生の「この子らを世の光に」のほかに私の印象に残ったものは、解釈するだけでなく肝心なのは変えること「変革の立場」(マルクス)、「真理の基準は実践にある」(エンゲルス)、地域を基盤としたソーシャルワーク(岩間伸之氏)、相談支援に必要な2つの力「想像力」と「想像力」(沖倉智美氏)、視点を変える(田中達也氏)でした。

いま、私たちが日々の相談支援業務の中で直面する様々な難しい課題を出会って、本人を取り巻く環境を見渡したとき、解決が難しい個人レベルの問題そのものと同時にその個人の問題が起きてしまうような社会側の様々な課題を見通すことができます。相談支援がミクロの個の課題だけでなく地域社会に働きかけることの必要性が示唆されています。

氏は、現在の心境を「相談」の仕事が趣味であり、最高に幸せを感じていると語られました。個の支援を起点にご自身の福祉人としての歩みの展開がそのまま社会の展開につながってきたことへの心からの満足感があるのだと恐れながら推察いたします。

私自身も長年の障がい福祉の世界での仕事を振り返って、田畑先生が語られた想いや感想に大いに共感するものがあり、相談支援に従事することの苦労はとても多いけど、取り組み次第で誰もが生活しやすい社会変革に自らが寄与できる重要なポジションにあることを知り、田畑先生のようにその充実感を味わえたらいいなとの感想を持ちました。

 


 

【第3部】 田中 聡


「限りある人生を限りなく楽しむために」~人生はUP to ME~
UP to MEバリアフリーサークルみやざき
シンガーソングライター 真北 聖子 氏

初めてお会いした講師の真北さん。
事前情報のまったくない方の話を聞くとき、むしろ若干後ろ向きな心理状態で耳を傾け始めることが多い。

ところが、話を聞き始めてすぐに、体が自然と前のめりになっていた。

とにかく明るく、話が非常にうまい。滑舌も抜群で、たいへん聞き取りやすかった。
相談支援専門員にとっても「人と話すこと」は仕事の大きな部分を占めている重要なスキルであることを考えると、話の内容はもちろん、第一声から人を惹きつける雰囲気づくりのスキルは、我々も学び、意識を高める必要があると感じた。

AIによると、**「人を惹きつける話し方のスキル」**として、以下の要素が重要だという。
 ・話の目的を明確にする:伝えたいメッセージやゴールを最初に設定する
 ・ストーリーテリングを活用する:体験談やエピソードを通じて、聞き手の感情を引き込む
 ・相手の視点で話す:聞き手の関心やニーズを踏まえて話す内容を選ぶ
 ・声のトーンとリズムを使い分ける:強弱や緩急、間を意識し、単調さを避ける
 ・アイコンタクトを取る:信頼関係を築き、話に集中させる
 ・共感を示す表現を使う:「わかります」「そうですよね」などの共感的態度を見せる
 ・簡潔でわかりやすい言葉を使う:専門用語や難解な表現を避ける
 ・ユーモアを交える:場の雰囲気を和らげ、聞き手の注意を引く
 ・ジェスチャーや表情を意識する:視覚的要素で印象を強める
 ・聞き手の反応を観察する:うなずきや表情、視線から理解度を読み取り、話し方を調整する

真北さんは、これらすべての要素を高いレベルで体現されていた。
講演の中でもご本人が、「伝え方についても一生学び続けなければならない」と述べていた。
話しぶりだけでなく、「伝える力」そのものの重要性を改めて感じ、相談支援専門員としても、伝え方の訓練の場を今後いっそう大切にしていく必要があると思った。

さて、いわゆる「障がい」があっても前向きに生きる方々は、決まってこう語る。
「障がいがあっても」ではなく、「障がいがあるからこそできることを探すのだ」と。
車いすであるがゆえに多くのことを断られてきた真北さんだったが、車いす「だからこそ」できることを見出してきたという。

では、なぜそのように前向きに考えること、つまり高い自己肯定感を持つことができているのだろうか。

自己肯定感とは、「自分の長所も短所も含めてありのままの自分を、他人の評価に左右されずに受け入れ、自分自身を価値ある存在だと認める心理状態」であると言われる。

人は困難に直面すると、不安になったり、落ち込んだり、他人に責任を求めたりする。
このようなネガティブな認知に陥りやすい状況を変えるには、次の2つの要素が必要だと言われる。

 ・ひとつは、物事を肯定的に捉える脳の使い方ができること。
 ・もうひとつは、他者から肯定的なストローク(関わり)を受け取ること である。

もちろん、後者は一見「他力本願」のように思えるが、実は自分自身の行動によって左右できる部分も多分にある。
他者から肯定的なストロークを受け取りやすいような態度やふるまいを意識することで、その可能性は確実に高まる。
たとえば、常に明るく振る舞い、人とのコミュニケーションを大切にすることで、間違いなく他者からの肯定的反応を引き出しやすくなる。

真北さんは、このような実践を日々積み重ねてこられたのだろう。そして、その結果として高い自己肯定感を育み、多くの挑戦を続ける人生を、自らの手で築き上げてこられたのだと確信する。

この「挑戦(チャレンジ)」という姿勢は、私たちサンクスシェアでも今後大切にしていきたい。
「素直さ」「思いやり」「専門的知識」「思考持久力」の目標管理の項目に加え、新たに「挑戦」を組み込むことを検討していきたい。

 


 

【第4部】 小川 充展

 

 第4部「真の『寄り添う』とは〜相談支援に期待すること〜」は講演形式で行われ、さまざまな事例や観点からのお話があり、非常に学びの深い内容でした。中でも特に印象に残ったのは、謝罪の対象を親ではなく「本人」に据えるべきであるという指摘です。この点については、支援者が無意識のうちに抱いてしまいがちな「どうせ分からないだろう」という認識が如実に表れており、私自身も陥りがちな思考であると感じました。

 また、「小さな侮辱の積み重ねが強度行動障害を生む」という指摘は、私自身が日々の支援の中で実感していることでもあり、非常に納得感がありました。

 サンクスシェアでは、強度行動障害に関する勉強会を定期的に開催しています。その中で、強度行動障害は本人の特性と周囲の環境との相互作用によって生じるものであり、支援によって環境を変えていく必要性があることを学んでいます。しかし、それを実践の場でどこまで活かせているかについては、正直なところ自信が持てない部分もあります。

 それでも、本人理解を欠いた日々の何気ない関わりや支援が、本人の人生における選択肢の幅を狭めてしまう可能性があるということを胸に刻みながら、適切な支援の在り方について考え、今後は具体的な取り組みとして実践につなげていきたいと考えています。

 


 

【第5部】 橋本 洋子

 

「ボクらの歩んできた相談支援(ミチ)~今、伝えたいこと~」をテーマに、各県で相談支援に携わってこられた相談支援専門員の方々のお話を伺うことができた。療育等支援事業に関わる中でのエピソードからは、まだ相談支援体制が確立していない時代における多くのご苦労が、現在の相談支援の礎となっていることを強く感じた。

特に印象に残ったのは、夜中の電話対応を単なる対応としてではなく「アセスメント」と捉え、相手の状況や背景を理解しようと動いていたという話である。個人を深く知ることが結果として命を守ることにつながったのだと感じ、相談支援業務において本人や家族の本当の気持ちを丁寧に捉えることの重要性を改めて認識した。

また、価値観の違いや地域ごとの社会資源の差など、一人では対応が難しい課題であっても、ネットワークを広げることで実現できる支援があることを学んだ。共生社会の実現に向けて、相談支援専門員にしか担えない役割があることを意識し、その責任についても考える機会となった。その中で「助けられ上手」であること、周囲と協力しながら支援にあたる姿勢の大切さを強く感じた。

今回の研修会のテーマである「シン・原点回帰」は、単に過去に立ち返ることではなく、初心や本来大切にしてきた価値観、相談支援専門員としての存在意義を再確認し、そこから新たな視点を見出して前向きに進んでいくための概念であると受け止めた。「シン」にはさまざまな意味があると思うが、私にとっては「心」であると感じた。心で考え、心をもって行動し、共生社会の一員として、今後も相談支援専門員としての役割を大切にしながら業務に取り組んでいきたい。

 


 

 それぞれの相談員が、それぞれの視点で、それぞれ考えたことをアウトプットしました。


 一説によると、人の長期記憶は、インプット:アウトプット のとき、最も強くなるのだとか(^^)
 2日間にわたる膨大なインプットを、自らの経験として『蓄積』させるためには、もだまだアウトプットを積み重ねなければ、いわゆる使えるものにならないと言わざるをえないようです(^-^;
日々学びです! と言いつつ、なんだこの写真は???(^-^;