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放課後等デイサービススタッフさん研修

スタッフさん研修 × 2 in 川崎市&長野市
 
 だらだらブログになってしまって、たどり着かなかった研修提供の報告に再チャレンジです(笑)
 

 
 まず、川崎市の放課後等デイサービス事業所さん。
 もともと介護保険のデイサービス事業を本体に持つ法人が、現在3つの放課後等デイサービス事業所さんを展開しています。
 
 今回OJTでおじゃました事業所さんは、もともと2年前の開所時、管理者を除き、初めて放デイで働く3人の女性によって運営がスタートしたのでした。
 
 3人がひとりひとりのよさと強みを活かして上手に役割分担をし、ていねいで、的確で、そして、よくわからないながらも積極的に、自信をもって子どもたちに接していたこともあり、安定した事業所として実績を積み重ねてきています。
 

 
 この日のOJTでも、スタッフによる子どもたちへの観察力の高さがいくつもの場面でみられました。
 
 例えば、ひとりの1年生がトイレに行こうとした際、張り紙で案内されている通りに、扉を2回トントンとノックして入った姿をすかざず一人のスタッフさんが見つけ、みんなの前でしっかり賞賛していました。
 
 また、2人の男と子が遊びの中でやや興奮気味になって「おまえ、〇〇だろ。ぶっとばすぞ」とつい口走ったときも、すかざず別のスタッフさんが子どもたちに近寄ってきて「なにかいま乱暴な声が聞こえたけど~?」ってやさしく促しをしていました。
 

 
 この、観察の鋭さについては、スタッフの誉める力量のレベルに相関しています。
 
 子どもたちを誉めるレベルには3段階あると思っています。
 
 
 Ⅰ:こどもが自ら自分のよい行いを報告に来た際に誉める
   これは、ある意味、だれでもできる凡人レベルです(^^)/
   ただ、待っていればいいだけでほめる機会がやってくるのですから。
 
 Ⅱ:こどものよい行いを細やかに観察していて、みつけたらすかさず誉める
   これは、自らの業務に取り組みながら、子どもの言動を詳細に観察し、
   よい行いを見つける気づきの能力が求められるよい支援者レベルです。
 
 Ⅲ:こどもがよい行いをする場面・機会をわざわざ作り出して成功した子ど
   ものよい行いを誉める
   これは、その子が少し努力をして成功できるレベルをちゃんと把握して
   いて、そして、チャレンジして成功する機会をしっかりお膳立てして提
   供できる能力が求められます。なかなか簡単にはできないスーパー支援
   員レベルです(^^)/
 
 
 この事業所さんは、Ⅱまではほぼ完ぺきにこなすことができているため、今後ぜひⅢのレベルを目指しての取り組みをお勧めしてきました。
 

 
 さて、Ⅲのレベルっていったいどのようなイメージでしょうか?
 
 この日のOJT中、ある男の子が、私のところへやってきて、恐竜のミニチュアと魚のミニチュアが入った箱を目の前に差し出し、「闘いごっこしよう!」と言ってきました。
 
「いいよ~」と返答すると、その子は、
「ぼくが恐竜ね!」と言って私に魚のミニチュアの箱を差し出してきました。
(この子は、恐竜が大好きで、これまでもこの恐竜のミニチュアを使ってよく遊んでいました。)
 
私は、素直に応じようとも思いましたが、ちょいと揺さぶってみました(^-^;
 
「え~、田中さんが恐竜がいい~!」と切り出したのです。
 
 彼は、ちょっと間を置いて考えたけれど、すぐに「いいよ~(^^)」と言って気持ちよく恐竜のケースを差し出すことができました!
 
 『おっ!できたっ!』
 私は、すかさず大きく誉めました。
「ナギくんは、自分が使いたかった恐竜を田中さんに貸してくれたね~。田中さんめちゃめちゃうれしかった~(^^)」って。
 本人のうれしそうな顔(#^^#)
 
 あとになって、本人の個別支援計画を見せてもらうと、「・・・人の話や意見を聞くことができるようになる・・・」との記述がありました。
 
 目標に向けての『しかけある誉める場面の創出』とは、このような場面を言うのです。
 
 このとき、本人が「いや」と断ったとしたらどうすればいいのでしょう?
 「あ~そっかあ、ナギくんは恐竜好きだもんねえ~!でも、次に闘いするときは恐竜貸してね!」と言っておけばいいのです(^^)
 その時がだめでも、必ず次の時のことを想定して種をまいておけば、次回同じような場面に出会ったとき、本人が相手の言うことを受け容れて譲る行動ができる確率は間違いなく上がります。
 

 
 このように、じっくり子どもたちの様子を観察する『自然観察』もとても重要ですが、なにかをしかけ、試しながら誉める場面を創り出す『実験観察』の働きかけは、もっと重要です。
 

 
 この事業所の子どもたちは、『言われてできる』資質能力がしっかり身に付いていますので、今後は、『ひとりで(言われなくても)できる』子どもたちに高める働きかけができることを願います。
 
 このために私たち支援者が心がけなければならないことは、
  
 支援の量が多い ➡ 支援の量が少ない
 
 この転換です。最初はたっぷりと手を差し伸べて、人の手を借りてでもたくさんたくさん成功体験を積み重ね、でも、それができたら、徐々に徐々に差し伸べる手を引きながら、自分の力でできる割合を高めていくところへ導いていくこと(般化)が大変重要なのです。というよりむしろ、ここに到達させようとする働きかけがおろそかになっている場合は、日常生活能力はいつまでたっても育ちません。井の中の蛙(事業所の中だけでできる子ども)と一緒です(^-^;
 
 
 1ヶ月後には、また、訪問予定です。
 変容する子どもたちの姿を見ることができるのは、この上ない喜びです(#^^#)
 
福岡市東区で障がい福祉サービスに携わる人を育てる会社
 合同会社サンクスシェア 2016年4月4日 創立