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KYOUKOU(強度行動障がい勉強会)第22回報告

KYOUKOU(強度行動障がい勉強会)第22回 報告

 KYUKOUメンバーの中田さん、清浄学園さん! ありがとうございました~(^^)/

 いやあ、この一言に尽きます。
 

 前回のKYOUKOU話し合い(次の回の内容を決める話合い)の際、話し合いには中田さんは欠席されていたにも関わらず、電話で施設見学を強引に申し込み、二つ返事でOKをもらった今回の企画でした。
 
「どこの入所施設にも
強度行動障がいの利用者はいる!

 そう決め込んで施設見学に乗り込んだ(おおげさ!)わたし・・・
 しかし、今回の清浄学園さんの施設見学で、私のこの概念は、音を立ててがらがら崩れ去る体験をすることとなった。なぜ、この概念がそうさせられたのか?その理由をひとつひとつ紐解いていこう!
 

 まず、清浄学園さんに到着して、入り口を開けたところ、前日に打ち合わせをしていた10名の見学者用のスリッパが整然と並べられていた。(これは、このあと何か所も移動しながら見学させていただいた事業所のすべてにおいてそうだった!)
 一番に到着した私たち3人は、スリッパに足を通し、事務の方に連れられて、ひとつの部屋に案内された。それが、この状態である。机と椅子がセッティングされ、人数分のパンフレットとお茶菓子のクッキーが整然と並んでいる。そして、見てわかるだろうか?右前方の机の上には、3つのカップ珈琲。最初に到着した3人のために、私たちが案内されているわずか1分足らずの間で、部屋に待機されていた職員さんが珈琲を注いでくださっていたのである。

 わたしは、この時点で(まだ見学開始前の10時前である)、清浄学園さんの
  • 「客」(=ひと)に対する心の向け方
  • 上司からの指示とそれに従う部下の間の連絡体制
 の徹底ぶりにのっけから圧倒されたのだった。

 強度行動障がい支援において、ひとつの重要なポイントとなるのが「支援の統一」である。いくらセンスのあるいちスタッフだけが適切な支援をしていたとしても、他に関わる別の支援者がまったく違う価値観で全く違う支援をしていたのでは、本人を混乱させるだけで支援の効果は生まれない。
 清浄学園さんのこの「人へ向かい方」や「組織としての連絡体制」は、きっと強度行動障がい者に対する支援の統一が図られているであろうことは容易に想像できた。
 

 さて、見学者がそろい、清浄学園さんによる説明が始まった。法人の概要やそれぞれの事業について、ひとつひとつ丁寧に説明してくださった。とにかく事業(福祉サービスの種類)が幅広い。

 生活上、最も介護を必要とする人向けの「生活介護サービス」、就職するには難しいが作業スキルなどを向上させたい人向けの「就労継続支援B型サービス」、目前の就職を目指して訓練に取り組む人向けの「就労移行支援サービス」、雇用関係を結び、適切な支援を受けながら就労する人向けの「就労継続支援A型サービス」、そして、夜間支援系の「施設入所サービス」、「共同生活援助サービス(グループホーム)」「短期入所(ショートステイ)」とほぼすべての障がいがある人が利用できるサービスがフル装備で整っている。重度障がい者に特化した、もしくは、就労に特化した事業体は多々ある。しかし、このフル装備法人は、私も初めてだった。

 強度行動障がい支援において重要なポイントとなる次の視点は「選択肢の幅広さ」である。
 この視点は、普段、直接支援の現場で強度行動障がい者と近い距離にいるとなかなか見えてこない視点であることを今回認識した。

 強度行動障がいではない私たちは、選択肢の幅があまりない環境であっても、そこそこの適応能力をもっているために、なんとか自分をコントロールしながらそこに適応することができる。
 しかし、強度行動障がいと言われる人たちは、その適応能力は決して高くない。にもかかわらず、支援者が狭い選択肢の幅しか提示せず、そこに彼らを合わせようと無理すると、当然のことながらその環境に自分をコントロールして適応できず、バーンアウトしてしまう。これが、おそらく、多くの行動障がいを引き起こす原因になっていると考えられる。
 
人を、狭い幅の環境に合わせるよう仕向けるよりも、幅広い選択肢を事前に準備して、自分にあった選択肢に向き合うほうが、支援する側、支援される側の双方にとってウィンウィンの成果が生まれる!

 清浄学園さんの選択肢の幅は大変広い。これは、単に福祉サービスレベルで種類が多いというだけではなく、それぞれの事業における作業の種類も大変多く、清浄学園さんは、やはり意識してそれぞれの障がいがある人に合わせた作業環境をつくりだす工夫をされていた。ここに、強度行動障がい者の支援の重要なポイントもあると学ぶことができた。

 当然のことながら、強度行動障がい者にとっても環境へのコントロール力を高める必要はあるが、それは、まずは、自分にあった環境の中で、十分に安心して過ごすことができるようになった上で次に取り組むことであることを忘れてはならない。
 

 清浄学園理事長・統括施設長の豊嶋さんは、施設概要の説明の中で「うちには強度行動障がいの人っていないよな・・・」とつぶやかれた。そのとき私は、「ん?強度行動障がい勉強会として見学におじゃましているのにいないって???じゃあ何を学んで帰ればいいんだ?」とふと思ったことを記憶している。

 しかし、この報告を書いている今、「そんなことだからだめなんだ!」と反省している。勝手な想像ではあるが、清浄学園さんは、『強度行動障がい』って目くじらをたてていないんだと思った。事実、お話の中で、玄関等すべての施設入口は施錠なし状態。(私の施設イメージではありえない…)また、施設内のすべての部屋は出入り自由とのこと。(最近支援室のみ施錠するようになったとのことだったが…)

 強度行動障がい支援において重要なポイントの3つ目は、「過剰な制約・制限」である。
 当然のことながら個別に配慮が必要な強度行動障がい者もいるので、すべてにおいて制約・制限をなくすことはできないしすべきでもないと思っている。しかし、「なにかをやらかすかもしれないから・・・」と端から疑い、まったく自由を奪うのは違うと思った。基本的な自由を尊重し、過剰な制約・制限をなくす発想と努力はしなければならないと思った。彼らは、制約・制限が大の苦手だ。制約・制限をするからそれをあえて突破しようとする二次的行動を生み出していることはないか?支援者側が十分に吟味しなければならない視点である。私たち支援者側の都合だけで、過剰な制約・制限を押し付けるようなことがあってはならない。

 清浄学園さんは、押し付けるどころか、彼らの楽しみを増やす取り組みも大切にされていた。それは、カラオケルームやゲームセンターなどの余暇支援に現れていた。

 このことを十分に意識しながら、緩めることができる制約・制限を解除すれば、返って行動障がいを軽減することができる部分もあるかもしれない…とチャレンジすることは重要な視点だと思った。
 

 今回の見学では、こてこての「強度行動障がいとは…」という学びとは趣が違った。
 しかし、清浄学園さんの取り組みや施設設備、利用者、そして、職員さんを拝見して、強度行動障がい者支援の重要ポイントをいくつも学ぶことができた。

 清浄学園施設長の橋本さんにお聞きしたところ、入所施設の平均区分は区分4.7くらいとおっしゃった。入所施設の平均区分としては低いと思う。勝手な想像であるが、清浄学園の施設としての取り組みが平均区分を下げている、もしくは上げていないのではないか・・・

 余談ではあるが、私はこの制度としての仕組みに大きな疑問をもっている。生活に支障がある障がいがある人たちに対し、丁寧で、有効な、適切な支援をして区分を下げると、基本報酬は下がってしまう。一方、適切な支援もできず放置していたら、区分が高くなり、報酬が増えるのである。これは、おかしくないか?国の税金を減らす取り組みをしている法人にしっかりその成果報酬を与えるべきだと思うのは私だけだろうか・・・

 強度行動障がい者支援は、行動障がいがある人たちの行動問題にどう対応するか?という重要な支援とともに、「強度行動障がいを生まない支援」も同時進行としてとても大切である。この後者の支援をないがしろにしていて、強度行動障がい者の支援はたいへんたいへん…というのは筋違いであると思う。

 今回の清浄学園さん見学を通して、強度行動障がいを生まない取り組みにもしっかりと意識を持ち続けていきたいとの思いを強く心に刻んだ今回の勉強会でした。
 

 清浄学園さん、本当にありがとうございました。そして、お世話になりました。
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